請求書を現金化するデメリットは?注意点を合わせて解説
請求書を現金化するファクタリングサービスは需要が高まっており、法人個人を問わずに多くの事業主が利用しています。
ファクタリングを利用する際には請求書をはじめとした、売掛債権を証明できる書類の提出が必須ですが、請求書を現金化するにはメリットだけではなくデメリットがあることを頭に入れておきましょう。
これから請求書を現金化することを考えている事業主の方に向けて、請求書を現金化するメリットとデメリットを解説します。
請求書を現金化できるファクタリングとは?
そもそも請求書を現金化できるファクタリングサービスについてよく知らないという方も多いかと思います。
まずはファクタリングはどんなサービスなのか確認しましょう。
売掛債権を買取りするサービス
ファクタリングは仕事をしてから実際に報酬が支払われるまでに間がある、売掛債権を抱えている方向けのサービスです。
いずれは現金化できる売掛債権を買取りするファクタリング会社に申請することで、本来報酬が支払われるまでの期間よりも早めに資金を調達できる方法として人気を集めています。
請求書などの売掛債権を持っている証拠を提出すれば申請可能
ファクタリング会社に申込みをする際には、実際に仕事をしたことが分かる証明書類や、売掛債権を持っていることを証明する証拠を提出する必要があります。
例えば実際に支払先とやり取りをしている通称のコピーや請求書がこちらに当たるのですが、請求書を提出すれば申請できるファクタリング会社もあるので、請求書があれば実質現金化が可能になるといえるでしょう。
請求書を現金化するデメリット
請求書があればファクタリングを利用して現金化できるサービスを提供している会社も増えていますが、請求書を現金化することで損をする可能性もあるため気を付けましょう。
ここからは請求書を現金化するデメリットを解説します。
手数料がかかるため元金よりも減少する
請求書を現金化すると手数料が発生するため、本来手に入れられる予定だった報酬金よりも少なくなるのが難点です。
ファクタリング会社は万が一売掛債権が回収できなかったときのリスクを考え、請求書を現金化するときには手数料を必ず設定しています。
会社によっても手数料の設定は異なりますが、高い設定の会社で10%以上の手数料を設定しているケースもあるため、できるだけ元の金額から損をしたくない方は利用をおすすめしません。
無計画に利用すると危険
ファクタリングの申請が通った場合、会社によっては早くてその日のうちに請求書を現金化できます。
スムーズに資金調達できるのはファクタリングの大きな魅力なので、計画的に利用すれば事業主の事業を支えるための1つのツールとして便利ですが、お金がないから取急ぎ請求書を現金化するという自転車操業の働き方は危険です。
あくまで資金調達方法の1つとして、請求書を現金化せずとも事業が無理なく回るようになるのが理想といえます。
計画的にファクタリングを利用し続けていると依存してしまい、トラブルに繫がる可能性があることも頭に入れておきましょう。
債権譲渡登記を行う場合もある
請求書を現金化する際には請求書の提出だけではなく、債権譲渡登記を行う必要がある会社も増えています。
債権譲渡登記はその名の通り、売掛債権がファクタリング会社に譲渡されたことを証明するための登記手続きです。
この登記を行うことでファクタリング会社は売掛先に買取りした売掛債権の請求をおこなうことができます。
ただしこの債権譲渡登記をすることで、売掛先とファクタリング会社の間にトラブルが発生することもあるのがデメリットです。
普段からお世話になっている売掛先の場合、信頼を失うきっかけができる場合もあることも頭に入れておきましょう。
売掛先とトラブルになった結果仕事を失う可能性もある
契約するファクタリング会社によっては、売掛債権の買取りを行った後、過激な債権回収行為が行われるケースがあります。
債権譲渡登記をしたことをきっかけに、ファクタリング会社が昼夜を問わずに売掛債権の回収を行うなど、悪質な行為を行う会社もあるのが現状です。
売掛先からクレームがくればまだ良いですが、クレームも来ずそのまま仕事が一切来なくなり縁を切られるなどの危険性も伴います。
資金調達をするためにファクタリングを行った結果、長い目で見たらマイナスになるということがないように、利用するファクタリング会社は選びましょう。
ファクタリングはメリットも多数!
請求書を現金化すると上記のようなデメリットや危険性もありますが、その反面、上手に活用すればさまざまなメリットがあります。
これから請求書を現金化しようと考えている事業主の方は、ファクタリングのメリットもチェックしておきましょう。
資金繰りが安定する
まだ事業を始めたての企業の場合は特に、先立つお金がないと事業が伸展しないケースが多いです。
売掛債権を多数持っているにも関わらず、資金繰りが上手くいかずに事業を畳まなければいけなくなったという事業主も少なくありません。
まだ事業を始めたての事業主の方は特に、資金繰りを安定させより一層事業を進歩させるためにも、請求書買取サービスを利用するといいでしょう。
借り入れを利用せず資金調達が可能
資金調達方法として定着しているお金の借り入れですが、請求書を現金化する方法はお金を借り入れるわけではありません。
自分が持っている売掛債権を買取りしてもらうことで資金を調達できるため、ローンなどを組む必要もなく、利息が発生することも無いのが魅力です。
もちろん買取金額に対して別途手数料は必要なものの、利息と違って返済における負担がかからず利用できるのは大きな魅力といえます。
ファクタリングを利用すると確実に売掛債権を現金化できる
ファクタリング会社に売掛債権を譲渡し、売掛債権の回収もファクタリング会社が行う契約の場合は、確実に売掛債権を現金化できます。
売掛先からの支払いがなぜかいつも遅れている、売掛先に催促をするのも手間がかかって困っているなど何らかの事情がある場合は、早めにファクタリング会社に相談した方が良いかもしれません。
ファクタリング会社によっては弁護士を通じて債権回収をしっかり行ってもらえるため、自分自身で債権を回収する手間暇をかける必要がないのが特徴です。
より確実に、手間暇をかけず売掛債権を回収できる方法としても請求書を現金化するのはメリットです。
請求書を現金化するときには会社選びが重要
請求書を現金化する際にはメリットとデメリットがあります。
ですがいずれも利用するファクタリング会社によって大きく状況は変わってくるので、自分が使いやすい会社を選ぶのが大切です。
ファクタリング会社選びに悩んでいる方は、ファクタリング会社選びのポイントをチェックしましょう。
資金調達までにどの程度の期間かかるか確認
請求書を現金化するときには審査が入りますが、ファクタリング会社によって審査時間や振り込みまでにタイムラグがあるため、どの程度で資金調達ができるか確認しましょう。
早ければ審査も振り込みも即日で行える業者もありますが、長いと1ヶ月程度かかる場合もあるため注意が必要です。
どの程度の期間がかかるかはファクタリング会社の公式HPに目安が記載されていますので、チェックしてみてください。
手数料に要注意
請求書を現金化するには手数料がかかりますが、手数料はファクタリング会社によってピンキリなので、できるだけお得に使える会社を選びましょう。
利用する金額や売掛債権の種類など条件がまったく一緒にも関わらず、A会社では手数料5%、B会社では手数料10%と2倍以上変わる場合もあります。
手数料が高いと悪い会社というわけではないのですが、特に手数料が高いことで何かメリットがあるわけではないのであれば、手数料が低い会社を選ぶとお得です。
審査を複数社受けるのもおすすめ
ファクタリング会社に審査を依頼したあと、審査に通ったら会社側から見積りが送られてきますので、見積りを出してもらったタイミングで他の会社とも比較するのがおすすめです。
ただし審査には時間がかかるので、できるだけ早めに結果を知りたい方は、ファクタリング会社の公式HPを確認して手数料がいくらなのか確認した上で審査申込みをするといいでしょう。
オンライン申し込みできる会社が便利
請求書を現金化できるサービスは増えており、オンラインだけで申込みできるファクタリング会社も増えています。
オンライン上で申込みをするのは心配と考えている事業主の方もいらっしゃるかと思いますが、オンライン申請は即日取引にも優れており、何かとメリットが多いのでおすすめです。
もちろん対面ならではのメリット、オンラインならではのデメリットもあるため一概には言い切れませんが、できるだけ早めに取引を行いたい方は、オンライン申し込みができるファクタリング会社を選ぶといいでしょう。
請求書を現金化できるファクタリングのデメリットまとめ
請求書を現金化できるサービスの1つとしておすすめの、ファクタリングを利用するメリットやデメリットを解説しました。
即日取引が行える会社も多いというメリットもありますが、無計画に利用すると依存し事業が傾くきっかけを作るデメリットもあります。
どうしても手数料もかかってしまいますので、あまり高額ではない取引をファクタリングすると結果として資金繰りが厳しくなる可能性もあるでしょう。
請求書を現金化するにはメリットだけではなくデメリットもあるということを頭に入れた上で、ファクタリングを利用するかしないか検討してみてください。
利用するファクタリング会社によっても手数料や取引内容が大きく異なるので、自分にあっているファクタリング会社を選ぶこともポイントです。
悪質な業者を選んでしまうと、債権回収の際に売掛先に迷惑がかかってしまうようなケースも珍しくないため、ファクタリング会社の口コミや評判も確認した上で決めましょう。