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商品在庫ファクタリングとは?仕組みやABLとの違いをわかりやすく解説

ファクタリングには売掛金を現金化するイメージがあるでしょうが、在庫を現金化するファクタリングも存在します。

商品在庫ファクタリングといい、小売業を中心とした売掛金をあまり扱わない企業の資金繰りの問題を解決する手段のひとつです。

本記事では商品在庫ファクタリングの仕組みや同じく在庫を利用した資金調達であるABLとの違いを解説します。

仕組みを理解して資金繰りが悪化したときに備えましょう。

小売業者が在庫を抱える3つのリスク

 
小売業者が在庫を抱えるリスクとしては、下記の3つがあります。

・商品の品質が悪くなる
・資金繰りが悪化する
・在庫管理コストがかかる

順に見ていきましょう。

商品の品質が悪くなる

在庫を過剰に抱えてしまうと、商品の品質が時間とともに悪化していきます。

特に食品の場合、賞味期限(消費期限)がありますので、過ぎた商品は破棄せざるを得ない状態となります。

その他の商品に関しても、トレンドが過ぎてしまったり、商品の寿命が短くなったりすると、確実に品質を下げてしまうでしょう。

品質が下がった商品は売れにくいですし、予期せぬクレームにつながる恐れがあります。

資金繰りが悪化する

商品を仕入れたものの売れなければ、資金繰りが悪化してしまいます。

仕入れをおこなう出費に対して利益がでなければ、経営が難しくなるでしょう。

仕入れ費用や人件費、家賃、光熱費など、売上はなくても月々の出費は必ず発生します。

資金繰りが悪化し、資金不足に陥ると新たな仕入れができませんので、売上を出すためにも在庫商品を処理しなければなりません。

在庫管理コストがかかる

在庫管理には、人件費や倉庫を借りる費用などさまざまなコストが生じます。

在庫が増える分、管理に手間がかかり、保管スペースが圧迫されます。

商品は売れないのに、在庫が増えていく一方だと管理コストが日に日に増してしまうのです。

過剰在庫の処理方法

 
過剰在庫を抱えたら、速やかに処理する必要があります。

ここでは、一般的な過剰在庫の処理方法を2つ紹介します。

セールを実施する

セールを実施し、値段を下げてでも在庫を売りさばく必要もあります。

セールによって新規顧客が増えれば、ほかの商品が売れやすくなる効果も期待できます。

ただし、常にセールを実施すると店のブランドとともに適正価格が下がってしまう点には注意が必要です。

また、セール実施に向けた人員の増加によってかかる人件費も考慮しなければなりません。

商品の値段を下げたからといって、必ずしも在庫を売りさばけるわけではありませんので、過度な期待は危険でしょう。

破棄する

どうしても売れない商品は破棄せざるを得ないでしょう。

もし、大量に在庫を抱えている場合は、専門業者に破棄処分を依頼する必要もあります。

在庫を破棄すれば倉庫に空きスペースができますので、新たな仕入れが可能となります。

ただし、商品を破棄した分だけ損失が発生しますので、破棄するタイミングの見極めが重要です。

商品在庫ファクタリングの仕組み

過剰在庫の処理方法として、商品在庫ファクタリングを活用するのもひとつの手段です。

商品在庫ファクタリングは、在庫商品をファクタリング業者に売却するファクタリングを指します。

一般的なファクタリングの買取対象は売掛債権ですが、商品在庫ファクタリングは在庫商品を買取対象としている点が特徴です。

売掛債権がなくてもファクタリングを利用できる、と言い換えることもできます。

商品在庫ファクタリングは以下のような流れで資金調達をします。

1.利用者がファクタリング業者に商品在庫ファクタリングを申し込む
2.ファクタリング業者が在庫商品を査定し、買取価格を決定する
3.利用者がファクタリング業者に在庫商品を売却する

ファクタリング業者は商品の質や流動性、数量などから買取価格を査定します。
不用品買取業者を利用するイメージに近いと言えるでしょう。

小売業のような売掛債権をあまり利用しない企業を中心に、資金調達の1つの手段として商品在庫ファクタリングを活用できます。

在庫を担保にするABLとは?

ABLとはAsset Based Lendingの略で、直訳すると「資産を担保にする融資」です。

対象の資産に在庫が含まれていて、商品在庫ファクタリングと同様に在庫を利用した資金繰りとして知られています。

ここでは、ABLの仕組みと商品在庫ファクタリングとの違いを解説します。

ABLの仕組み

ABLは在庫や売掛債権などの資産を担保とする融資です。

そのため、不動産や有価証券などを持たない企業でも利用できる資金調達方法となっています。

以下のような流れでABLによる融資が実行されます。

1.利用者がABLによる融資を申し込む
2.貸し手が審査と担保となる資産(在庫)の評価をする
3.利用者が評価に納得したら融資契約を結ぶ
4.担保にする資産の登記をおこなう
5.融資が実行される

担保にする在庫の市場規模や主な販売先、保存状態、管理体制などが評価のポイントとなります。

貸し手によって決定された評価額の一定範囲内で融資を受けられます。

商品在庫ファクタリングとの違い

商品在庫ファクタリングとABLの主な違いは以下の3点です。

1.在庫の扱い
2.審査の内容
3.資金調達後の関わり方

商品在庫ファクタリングの場合、ファクタリング業者が在庫を買い取ります。

一方で、ABLでは在庫を担保として融資をおこなうため、利用者の手元に在庫が残ります。

ABLでは担保となった在庫を利用者が捌かなければなりません。

審査の内容も異なります。

商品在庫ファクタリングでは在庫が審査の対象ですが、ABLの場合、在庫と利用者の経営状況が審査の対象です。

そのため、経営状況に問題のある企業はABLを利用できない可能性が高いでしょう。

商品在庫ファクタリングの場合、在庫をファクタリング業者に売却した後は再度利用しない限り、原則関わりがなくなります。

一方で、ABLの場合、利用者は貸し手に在庫の増減や経営状況を定期的に報告する義務があり、貸し手は利用者の経営状況を確認し、必要に応じてアドバイスをします。

業績が悪化したときなど、貸し手に相談し一緒に対策を考えることができる環境が構築される点は商品在庫ファクタリングにはないメリットです。

商品在庫ファクタリングを活用する5つのメリット

次に商品在庫ファクタリングを活用するメリットを解説します。

主なメリットは以下の5点です。

・在庫を現金化できる
・売掛金が必要ない
・審査がない
・自社の経営状況が悪くても利用できる
・節税が見込める

それぞれ解説していきます。

在庫を現金化できる

商品在庫ファクタリングの1つ目のメリットは在庫を現金化できる点です。

在庫を現金化し資金調達できるだけではなく、抱えている在庫を減らせる点もメリットです。

在庫を減らすことで、在庫管理にかかっていたコストを削減できたり、スペースを確保でき新しい商品を仕入れられるようになったりするメリットがあります。

在庫商品の性質によっては時間経過とともに品質の劣化や商品価値の下落といった懸念も存在します。

品質や商品価値が保たれているときに在庫を現金化できる点も商品在庫ファクタリングのメリットといえるでしょう。

売掛金が必要ない

メリットの2つ目は売掛金が不要な点です。

商品在庫ファクタリングは買取対象が在庫商品であるため、売掛金がなくても利用可能です。

そのため、売掛金を扱わない企業やすでに売掛金をファクタリングで売却してしまった企業でも在庫があれば資金調達できます。

経営状況や信用情報の審査がない

メリットの3つ目は経営状況や信用情報の審査がない点です。

ファクタリング業者は利用者から在庫商品を買い取り、独自ルートで販売し利益に変えます。

そのため、商品価値があれば在庫商品を買い取ってもらえます。

在庫商品の査定は実質的な審査といえますが、商品在庫ファクタリングでは経営状況や信用情報といった資金調達の際によくある審査はありません。

自社の経営状況が悪くても利用できる

メリットの4つ目は経営状況が悪くても利用できる点です。

先ほども解説した通り、商品在庫ファクタリングでは在庫商品の価値は審査されますが、経営状況や信用情報は審査されません。

そのため、経営状況が悪くなり、銀行融資が難しい状態であっても在庫商品があれば、資金調達は可能です。

赤字決算や債務超過、税金滞納など、銀行融資が見込めないときでも利用できる資金調達手段である点は大きなメリットです。

節税が見込める

商品在庫ファクタリングのメリット5つ目は節税が見込める点です。

在庫を現金化すると、売上原価が大きくなり、売上総利益(粗利)が小さくなるため、節税効果が見込めます。

売上原価は「期首商品残高 + 仕入額 – 期末商品残高」で計算され、在庫は期末商品残高です。

粗利は「売上高 – 売上原価」で求められるため、売上原価が大きくなるほど、売上総利益が小さくなります。

例として売上高1000万円、期首商品残高50万円、仕入額400万円の企業で、期末商品残高(在庫)が100万円の場合と50万円の場合で比較してみましょう。

在庫が100万円の場合、売上原価は「50万円 + 400万円 – 100万円」で350万円、売上総利益は「1000万円 – 350万円」で650万円となります。

一方で在庫が50万円の場合、売上原価は「50万円 + 400万円 – 50万円」で400万円、売上総利益が「1000万円 – 400万円」で600万円です。

必要以上に在庫を抱えてしまうと税金の負担が大きくなってしまいます。

そのため、資金繰りに問題がない企業であっても、節税目的で商品在庫ファクタリングの利用を検討してみてもいいかもしれません。

商品在庫ファクタリングを活用する4つのデメリット

最後に商品在庫ファクタリングを活用する際の注意点として、デメリットを4つ紹介します。

・買取価格が低い
・現金を得られるまで時間がかかる
・対応している業者が少ない
・業者が古物営業法許可を持っているかの確認が必要

それぞれ解説していきます。

買取価格が低い

買取価格が低い傾向にある点がデメリットの1つ目です。

商品の種類や質、利用するファクタリング業者などにもよりますが、買取価格の相場は商品価格の10〜50%程度とされています。

基本的に買取価格は卸売価格を下回ると考えて問題ありません。

確実に在庫を処理したい場合や自社で捌ける見込みが薄い場合などに商品在庫ファクタリングを検討してみてください。

現金を得られるまで時間がかかる

デメリットの2つ目は現金を得られるまでに時間がかかる点です。

売掛金を売却するファクタリングとは異なり、在庫商品を査定する工程でファクタリング業者が利用者のもとを訪ねる必要があります。

オフラインでの工程を必ず含むため、手続きをオンラインで完結できる通常のファクタリングと比較して、現金を得られるまでに時間がかかります。

現金を得るまでに1週間〜3週間ほどかかると考えてください。

そのため、数日以内に現金が欲しい、といった緊急の資金繰りでは利用できない可能性が考えられます。

対応している業者が少ない

3つ目のデメリットは対応している業者が少ない点です。

ファクタリング業者が商品在庫ファクタリングで利益を出すためには査定のノウハウや買い取った商品を捌くための販売ルートが必要です。

加えて、不用品の回収業者のような競合も存在します。

これらの理由から、始めるためのハードルが高く、対応している業者が少ないと考えられます。

在庫商品の査定があるため、近くに商品在庫ファクタリングに対応している業者が必要です。

遠くの業者を利用する場合、出張費が発生し実質的な買取価格がさらに低くなってしまいます。

商品在庫ファクタリングに対応している業者が少なく、利用が難しい点がデメリットです。

業者が古物営業法許可を持っているかの確認が必要

商品在庫ファクタリングは古物営業に該当し、公安委員会から古物商法許可を得ることが必要です。

古物商法許可を得ずに商品在庫ファクタリングを提供している業者は違法です。

トラブルに巻き込まれる可能性を減らすために、古物営業法許可を持っているか確認する必要があります。

古物営業法許可を持っているかどうかは、都道府県の公安委員会のホームページで確認できます。

まとめ:商品在庫ファクタリングの仕組みを理解しよう

商品在庫ファクタリングは、在庫商品をファクタリング業者に売却して資金調達します。

在庫商品があれば、経営状況や信用情報に問題がある企業でも、売掛金がない企業でも資金調達できます。

在庫を現金化するため、節税効果が見込める点もメリットです。

期末に不要な在庫があれば、節税のために商品在庫ファクタリングを利用するケースも考えられます。

ただし、買取価格が低い点や現金を得られるまでに時間がかかる点がデメリットです。

緊急の資金繰りには利用しにくいですが、お金が必要になるタイミングがわかれば逆算して申し込みできます。

商品在庫ファクタリングの仕組みを理解して必要に応じて利用を検討してください。

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