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ファクタリングは請求書だけでは利用できない!?その理由と請求書と一緒に用意するものを紹介

融資の申し込みには、いくつもの書類を用意する必要があり、その中には、事業計画書のような作成に時間と手間がかかる書類が含まれます。

一方、ファクタリングは申し込みに必要な書類の数がそれほど多くなく、すぐに用意できるものばかりです。

ファクタリングの利用を検討している方の中には、申し込みの際に、請求書を売掛債権のエビデンスとして提出するだけと思っている方がいらっしゃいます。

しかし、ファクタリングは請求書の提出だけでは利用できないのが事実です。

そこで、この記事では、ファクタリングに請求書の提出が必須なのかを説明し、それから、ファクタリングの申し込みが請求書のみではできない理由、請求書と一緒に用意することが求められている書類やものを紹介します。

ファクタリングの申し込みには何が必要かを知りたいという方は、この記事を参考にしてください。

ファクタリングに請求書の提出が必要とされる理由

ファクタリングの申し込みに請求書の提出が必要な理由は以下の通りです。

・ファクタリングするのは請求書の発行で発生した売掛金
・証書のない売掛金は請求書というエビデンスを提出することでその存在を証明できる

掛取引で発生する売掛債権は、売掛金と受取手形の2種類があります。

ファクタリングでサービス提供事業者が買取するのは、売掛債権の1種類である売掛金の方です。

受取手形には手形という証書があるので、その存在を目で見て確認することができます。一方で、売掛金には目に見える証書がありません。

証書のない売掛金を買取するには、売掛金の存在を証明するエビデンスが必要です。

こうした理由から、ファクタリング事業者は、売掛金が確かに存在するということを確認するために、申し込み企業に請求書の提出を求めます。

しかし、請求書だけでは、ファクタリングの申し込みはできません。次の部分ではその理由について説明します。

請求書だけではファクタリングの申し込みができない理由

原則として、請求書のみでファクタリングを申し込むことはできません。サービス提供事業者は次の2つの理由から請求書だけでの申し込みはできないとしています。

・架空請求による被害を避けるため
・二重譲渡による被害を避けるため
・売掛先の信用力をしっかり見極めるため

請求書だけの申し込みができない理由についてさらに詳しく内容を説明します。

架空請求による被害を避けるため

請求書のみでファクタリングの申し込みができない最初の理由は、ファクタリング事業者が架空請求による被害を避けるためです。

ファクタンリングにおける架空請求とは、請求書を偽造し存在しない売掛金を存在しているかのように偽装して、それをファクタリング事業者に買取させお金をだまし取る行為を指します。

架空請求でファクタリング事業者をだますことは詐欺行為であり犯罪です。

ファクタリング事業者が架空請求の被害に遭えば、売掛金が回収できず会社として多大の被害を受けます。

架空請求の問題があるので、請求書のみでの申し込みはできないわけです。

ファクタリング事業者は、架空請求の被害を避けるため、請求書と併せて、売掛金の存在を裏付ける別の書類をエビデンスとして提出することを求めます。

二重譲渡による被害を避けるため

請求書のみでファクタリングの申し込みができない別の理由は、ファクタリング事業者が売掛債権の二重譲渡による被害を避けるためです。

ファクタリングにおける二重譲渡とは、すでにA社に譲渡した(買取してもらった)売掛債権を、別のB社やC社に持ち込んでそこにも譲渡する行為を指します。

ファクタリング事業者が二重譲渡の被害に遭えば、売掛債権を譲渡されている別の事業者も債権回収の権利を同時に主張することになるので、売掛金回収が困難になるのは当然です。

架空請求の被害と同様に、二重譲渡の被害に遭えばファクタリング事業者は大きく損をします。

ファクタリング事業者が二重譲渡による被害を避けるため、請求書のみでの申し込みはできないわけです。

ファクタリングを申し込む際は、売掛金の存在を証明するエビデンスとして、請求書に加えて別の書類を提出する必要があります。

売掛先の信用力をしっかり見極めるため

請求書のみでファクタリングの申し込みができない3つ目の理由は、ファクタリング事業者が審査で売掛先の信用力をしっかり見極めるためです。

ファクタリング事業者は審査で売掛先の信力、つまり売掛金を支払う能力をきちんと見極めます。請求書だけでは売掛先の信用力は判断できないので、信用力を判断する材料になる別の書類が必要となるわけです。

信用力の見極めは、審査結果、ひいては会社の収支に影響します。

たとえば、売掛先の経営状況が安定している、毎回入金期日までに売掛金の入金があるといった事実が確認できれば、信用力が高いと判断できるでしょう。信用力が高ければ、売掛金未回収のリスクは低いので審査に通します。

一方で、売掛先の経営状況が安定していない、売掛金の入金が遅れることがあるといった信用力の欠如があれば、売掛金未回収のリスクが高いとみなされるでしょう。

売掛先の信用力が低い場合、ファクタリング事業者は売掛金未回収のリスクを負うことを考慮して手数料を高くして契約する、もしくは契約できないと決定するのが普通です。

信用力の見極めが不十分なら、ファクタリング事業者は売掛金未回収が増え損をすることになります。こうした問題を避け、事業を継続させるために、ファクタリング事業者は請求書に加えて別の書類も提出するように求めるわけです。

ファクタリングの申し込みで請求書以外に必要なもの

ファクタリングの申し込みは請求書だけではできないことがわかりました。この部分では、ファクタリングの申し込みには請求書に加えて何が必要なのかを紹介します。

ファクタリングの申し込み方法は、以下の2種類です。種類ごとに必要なものを紹介しましょう。

・対面式
・オンライン

対面式

対面式とは、ファクタリング事業者の窓口で申し込む、もしくは担当者に自社のオフィスに来てもらいそこで申し込むという形式です。

対面式の場合、以下の書類が一般的には必要になります。

・ファクタリングの対象となる売掛先との取引基本契約書
・見積書・発注書・請求書・納品確認書など
・通帳のコピー
・決算書などの決算内容確認書類
・登記簿謄本(法人の場合)/開業届(個人事業主の場合)
・印鑑証明書
・代表者の身分証明書

ファクタリングの対象となる売掛金がある売掛先との取引基本契約書、見積書、発注書、通帳のコピーといった書類は、売掛先と売掛金の存在、売掛金の額、入金期日を証明するエビデンスです。

ファクタリング事業者は審査のときに、請求書と見積書や発注書などの情報を突き合わせることで、売掛金の存在や金額などが正確であるかどうかをチェックします。

オンライン

オンラインで申し込みから審査、契約、入金までのすべての行程を完結できるオンラインファクタリングの場合、対面式より提出するものが少なくなります。

オンラインファクタリングで提出が求められる書類やものは、一般的に以下の通りです。

・請求書
・通帳のコピーといった取引を裏付ける証拠となるもの
・本人確認書類

オンラインファクタリングでも、請求書の提出なしでは申し込みはできないです。

請求書に加えて、通帳のコピー、支払企業の担当者とのメールのやり取り、注文書など取引の証拠、売掛金の額や入金期日のエビデンスとなるものを提出します。

オンラインファクタリングのサービスを提供している各事業者により、提出する書類の数や種類が違う点に注意してください。

利用を検討しているサービス提供事業者があれば、申し込み前に提出書類の内容を確認することをおすすめします。

オンラインファクタリングは、ネット環境と端末さえあれば時間と場所に関係なく申し込みが可能です。

ファクタリング事業者がオフィスの近くにないので申し込みができない、本業が忙しいので対面式での申し込みができないという方には、オンラインファクタリングを利用してください。

請求書だけでファクタリングが利用できるケース

これまで説明してきたように、原則的に請求書だけでファクタリングの申し込みはできません。

売掛金の存在、金額、入金期日を確認し、売掛先の信用力を見極めるためには、請求書以外の書類やものが必要だからです。

しかし、例外的に請求書だけでファクタリングの申し込みができるケースがあります。

それは、同じ売掛先の売掛金について、毎月継続的にファクタリングを依頼する場合です。

最初の申し込みで請求書を含めた必要書類を提出し審査してもらえれば、2回目以降については同じ売掛先なので、最初から同じように審査する必要はありません。

毎月継続的に利用していれば、ファクタリング事業者も、売掛金の支払い実績や次の売掛金の入金日を確認できます。

こうした事実が把握できれば、ファクタリング事業者は、毎回の申し込みごとに請求書以外の提出を求める必要はありません。

毎回の請求書の金額を確認し、その額と手数料に応じた金額を支払うだけで取引することが可能です。

すべての事業者が、同じ売掛先を対象としたファクタリングに対し、請求書のみで申し込みを受け付けているわけでないので、その点に注意してください。

ファクタリングは請求書だけでは申し込みできない点についてのまとめ

この記事では、原則的にファクタリングの申し込みは請求書だけではできないという点を解説しました。

請求書だけでは、売掛金の存在や金額を十分に証明する材料にはならないからです。

売掛先や売掛金の存在、金額、入金期日をきちんと確認し、売掛先の支払い能力を見極めるには請求書以外の書類やものが必要になります。

対面式・オンラインのいずれを問わず、請求書のみでは申し込みはできないので、ファクタリングを申し込むときには、請求書に加えてどんな書類やものが必要なのか事前に確認してください。

ファクタリングを利用すれば、売掛金の入金期日より前に、売掛金が資金となるので、資金繰りの悩みが解決できるでしょう。

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