ヒアリングなしのファクタリングはある?メリットや利用時の注意点を解説
手続きが簡単だと、その分だけ早く資金調達できます。ヒアリングなしだと手続きに咲く時間も少なくなります。早く資金調達したい方や、面倒な手続きは勘弁して欲しいという方は、ヒアリングなしのファクタリングがあれば使いたいと思うのではないでしょうか。
ただ、実際にヒアリングなしでのファクタリング利用は可能なのでしょうか。そもそもヒアリングなしのファクタリングがあるのかどうかも問題です。
この記事ではヒアリングなしのファクタリングが存在するのか説明します。利用時のメリットやデメリット、注意点なども併せて解説します。
目次
ヒアリングなしのファクタリングもある
ヒアリングなしのファクタリングも存在します。ヒアリングなしのファクタリングに申し込めば、申し込み先の業者と面談することなく債権を資金化できます。
ただ、担当と話しをせずに使えるファクタリングにはデメリットなどもあるため、注意が必要です。利用時に知っておきたいメリットやデメリット、注意点について順番に説明して行きます。
債権を資金化するファクタリングとは
ファクタリングとは売掛金や診療報酬などの債権を支払い日前の早期に資金化する方法です。債権を業者に譲渡・売却し、売却金を受け取るという流れで資金化します。
ファクタリングは手持ちの債権を使って柔軟に現金を確保できることから、資金調達や資金繰りの改善によく使われています。また、取引の与信管理やリスク対策などにもよく使われる方法です。
ファクタリングには完全オンライン型などがある
一言にファクタリングといっても、タイプはさまざまです。面談が必須になっているタイプもあれば、ネットだけで手続きが完結するオンライン型などもあります。
面談なし、完全オンライン型など、手続きのタイプは業者によって変わってくるのが基本です。申し込みの際は手続きのタイプについて確認しておきましょう。
面談なしや電話なしなど手続きは会社によって異なる
すべての業者が面談なしや電話なしのファクタリングに対応しているわけではありません。対応しているかどうかは業者によります。
高額債権を中心にしている業者などは、ヒアリングなしでの対応は難しいのが実情です。高額債権が回収不能になると業者へのダメージも大きなものになります。リスク対策の観点からヒアリングなしのファクタリングには対応していないことがあります。
ヒアリングなしのファクタリングを使うメリット
業者の担当 と話しをする必要のないファクタリング には5つのメリットがあります。
ファクタリングの申し込みから資金調達まで早く終わる
面談を行うと、どうしてもその分だけ手続きにかかってしまいます。担当と申込者の都合が合わないと、スケジュール調整のためにさらに時間がかかってしまいます。
担当との話しをカットすることで手続きが早く終わり、必要な資金を迅速に受け取れる点がメリットです。
ファクタリングの手続きにかかる時間を削減できる
ファクタリングの手続きの流れは次のようになっています。
1.まずはファクタリング業者に申し込む
2.申し込みの審査が行われる
3.審査結果や買取条件が伝えられる
4.条件に同意した上で契約を結ぶ
5.債権を売買し、売却金を受け取る
ファクタリングには2社間の契約タイプと3社間の契約タイプがあります。
申込者と業者で行うのが2社間の契約タイプです。申込者と取引先、業者の3社で行うのが3社間の契約タイプになっています。3社間の契約タイプは手続きの流れの中で取引先の同意を得るところが特徴です。
ファクタリングでは2社間の契約タイプ、3社間の契約タイプを問わず、プロセスをこなさなければいけません。手続きにヒアリングがプラスされると、こなすべきプロセスが増え、さらに時間がかかってしまいます。
ヒアリングを省くことで手続きに要する時間を削減できるメリットがあります。
話すことが苦手な方でも安心して使える
資金調達したい方の中には「話すのが苦手」「面談などは緊張して上手く話せない」「話すことでかえってマイナス評価に繋がりそうで不安」という経営者や個人事業主、経理担当などもいます。
ヒアリングなしであれば話すのが苦手な方でも安心して利用できるというメリットがあります。面談はどうしても苦手という方にとっては、ヒアリングなしの方が安心して利用できるのではないでしょうか。
仕事で時間を捻出できない方に優しい
ヒアリングなしの手続きは仕事などで時間を捻出できない経営者や個人事業主、経理担当などにも有難いというメリットがあります。
ヒアリングありのファクタリングだと、どうしても業者の担当と話すために時間を作らなければいけません。繁忙期などは時間の捻出が難しいでしょうし、個人やごく少人数で事業を営んでいる方の場合は仕事に穴を開けてしまうことになります。ヒアリングなしなら時間を作る必要もなく、スムーズに手続きできます。
ヒアリングなしの手続きは時間を捻出できない申込者に優しいファクタリングだと言えるでしょう。
ファクタリング利用時に話の内容による審査落ちがなくなる
ヒアリングが行われる場合、良い内容も悪い内容も審査など手続きの参考にされます。場合によっては話した内容で審査落ちという結果になる可能性もあるのです。ヒアリングなしのファクタリングであれば、話した内容を審査の参考にされることはありません。
ヒアリングなしのファクタリングを使うデメリット
ヒアリングなし のファクタリングにはデメリットもあります。
デメリットは3つです。
ファクタリングの利用時に事情を直接伝えられない
ヒアリングなしの手続きだと、業者の担当に事情やニーズを伝える機会は基本的にありません。資金調達に関するニーズや資金繰りの事情などがあっても、そのニーズや事情を伝えることができないため、事情・ニーズに合わせた柔軟な対応は期待できません。
また、審査や手続きの際に事情やニーズを考慮してもらうことも難しいと言えるでしょう。
ファクタリング審査の結果が機械的に出てしまうことがある
ヒアリングの機会があると言うことは、話した内容も審査結果などに影響するということです。話した内容はマイナス評価に繋がることもありますが、反対にプラスに繋がるケースもあります。
ヒアリングなしなら話した内容がマイナスに働くことはありません。ただし、プラスに働くこともないため、審査結果が機械的に判断される可能性があります。
ファクタリング業者にはヤミ金なども紛れている
申込者にあまりにも好都合・好条件なファクタリングはリスクの高いヤミ金や悪徳業者の可能性があります。
ヤミ金や悪徳業者は「審査なし」「ヒアリングなし」などの甘い条件で申込者を勧誘する傾向にあります。ヒアリングなしのファクタリングの中でもあまりに利用条件が甘いサービスは「危ないのではないか」と勘繰った方が良いでしょう。
怪しい業者だと感じたら、その業者への申し込みや相談は控えた方が無難です。
ヒアリングなしのファクタリングを使うときの注意点
ヒアリングなしのファクタリングを使うときは注意したいポイントがあります。
利用時の注意点は4つです。
誰でも通る審査なしのファクタリングは存在しない
ヒアリングなしと言うのは、「審査なし」という意味ではありません。業者の担当とサービスの利用時に話しをしないというわけで、審査自体は通常通り行われます。
「ヒアリングなし」を「審査なし」だと勘違いしないでください。
100%話をする必要のないファクタリングはありえない
「話を伺うことはありません」というファクタリングでも、例外的に業者の担当がいろいろ尋ねてくるケースがあります。
提出した書類・データに疑問点がある場合やサービスの利用に際して確認したいことがある場合など、業者側に不安や疑問があれば例外的にヒアリングが行われることがあるのです。業者側としては、こういった不安や疑問をそのままにして手続きを進めることはできないからです。
業者側が「必要だ」と判断すれば、ヒアリングなしのファクタリングでも、例外的にヒアリングが行われることがあります。100%絶対にヒアリングなしのファクタリングは有り得ないので注意してください。
ヒアリングなしのファクタリングにはリスクもある
ヒアリングなしのファクタリングには悪徳業者が潜んでいるリスクや、ニーズや事情を伝えられないことで柔軟に対応してもらえないリスクなどがあります。
ヒアリングなしだと事情やニーズを聞いてもらえません。また、悪徳業者が「話を聞かずに誰でも審査パスです」と、勧誘のためにわざと言っている可能性もあります。
ヒアリングなしのファクタリングにはリスクもあるので、注意してサービス選びをしてください。
手数料などファクタリングの別の部分も見る
業者と話さずに手続きを進めたいと思ってサービスを選ぶと、「ヒアリングなしかどうか」だけに注目しがちです。ファクタリングを選ぶときはその他にも注目したいポイントがあります。
・手数料などのコスト
・必要書類
・利用条件(個人事業主は利用不可、など)
・売買の対象になっている債権(売掛金など)
・買取限度額(債権〇〇万円以上、など)
・オンラインで手続きが完結するか
・手続きが完了するまでの期間(即日対応の可否など)
・サービスの傾向(少額債権が中心、など)
業者の担当と直接話すかどうかだけに注目してサービスを選んだら、後から手数料などのコストが高いファクタリングだと分かりました。このように、別の点で使いにくいサービスやニーズに合っていないサービスを選んでしまう可能性があります。
ヒアリングの有無だけでなく手数料や利用条件など、各ポイントを総合的に見て選ぶことが重要です。
ヒアリングなしのファクタリングに対するよくある質問
業者の担当 と話さないタイプのファクタリングを選ぶときによくある質問をまとめました。利用時の参考にしてください。
質問①ヒアリングなしのファクタリングは即日対応なの?
ヒアリングなしのファクタリングは担当と話をしない分、手続きの完了まで早くなります。ただ、担当と話をしないタイプのサービスだからと言って、必ず即日対応になっているわけではありません。
担当と話をしないタイプのファクタリングかどうかと即日対応なのかは分けて考える必要があります。即日対応のサービスを探しているなら、対応スピードの早さに注目してサービス選びをすることが重要です。
質問②ヒアリングなしのファクタリングは手数料が高くなる?
ヒアリングなしのファクタリングだからといって手数料が必ず高くなるというわけではありません。手数料の設定は業者によって違います。
ヒアリングなしの業者の場合、審査など一部のプロセスにAIを導入していることもあります。AIを導入することで人件費などのコストが浮くので、その分だけ手数料を安くしていることも珍しくありません。
手数料の設定は業者により異なり、ケースバイケースです。気になるなら利用時に業者へ問い合わせてみると良いでしょう。似たようなタイプの業者を比較し、大よその手数料相場を把握して業者選びをする方法もおすすめです。
質問③ヒアリングなしでも相談や問い合わせは可能?
ヒアリングなしのファクタリングでも利用に際して不安なことや知りたいことがあれば問い合わせが可能です。
多くの業者はホームページにメールフォームなどを備え付けている他、問い合わせの電話番号なども公開しています。利用前に知りたいことがあれば問い合わせておくと安心です。
質問④ヒアリングなしだとファクタリングの審査は甘くなる?
ヒアリングの有無と審査の甘さや厳しさ、基準は別問題です。ヒアリングなしだからと言って審査が甘くなるわけではありません。
業者の担当と話をして手続きを進めるかどうかと審査の甘さ・厳しさは分けて考える必要があります。したがって、ヒアリングなしのファクタリングだから審査が甘いというわけではありません。
ヒアリングなしのファクタリングはある?メリットや利用時の注意点のまとめ
ヒアリングなしのファクタリングは存在します。業者によってサービスの内容や手続きのプロセスはさまざまです。サービスを選ぶときは手続きのプロセスや内容などもチェックして、ニーズに合っているものを選ぶと良いでしょう。
ただ、業者の担当と話をするかどうかだけに注目するのはおすすめしません。手数料や提出を要する書類など、各ポイントをチェックして総合的に選ぶことをおすすめします。
その方がご自身・自社に合ったサービス選びに繋がるはずです。