ファクタリングを利用しないといけない理由は?仕組み・審査とともに解説
取引先の事情で売掛金の現金化が遅いと、会社の資金繰りに困難をきたしてしまうことがあります。
そのような時に助かるのが資金調達法の一つであるファクタリングです。
ファクタリングは、会社や個人事業主などが利用できますが、利用しないといけない理由は事情によって異なります。
この記事では、どのような場合に利用することがあるのか、7つの考えられる理由を説明しますので、皆様の事業の参考にして頂ければ幸いです。
目次
ファクタリングの仕組みや種類
ファクタリングを利用しないといけない理由を考える前に、ファクタリングの仕組みや種類を知っておきましょう。
ここでは、ファクタリングが売掛債権を売却する資金調達法であること、2種類あることについて説明します。
売掛債権を売却する資金調達法
ファクタリングとは売掛債権をファクタリング会社に売却して現金化する資金調達方法です。手数料は発生しますが、売掛金が現金化されるまでにかかる数週間から数ヶ月を短縮できます。現金化にかかる期間はファクタリング会社にもよりますが、オンラインで行う会社ならば最短2時間で現金化できる場合があります。
そのようなファクタリングは、上記で説明した買取型が多いですが、「保証型」もあります。保証型は取引先に倒産の可能性があるなど、信用力に不安があり、貸し倒れリスクがある場合に利用します。万が一、売掛金の回収が不可能になった時点で、保証会社による補償金の支払いがあるという保険のようなシステムです。
ファクタリングの種類
ファクタリングの種類は、ファクタリング会社と利用者による2社間ファクタリング、取引先もいれた3社間ファクタリングの2種類です。
2社間ファクタリングは取引先にバレないメリットがありますが、手数料は高めです。3社間ファクタリングの場合は、取引先から直接売掛金を支払ってもらえるので、手数料は比較的安くなります。ただし、取引先にファクタリングを行っている事実が知られてしまう点がデメリットです。
ファクタリングを利用しないといけない理由
ファクタリングを利用しないといけない理由は、会社によって異なります。ここでは、考えられる理由として7つの事情を挙げてみます。
取引先の支払いが遅い
ファクタリングを利用しないといけない理由として、取引先の支払いが遅いため、材料費や人件費などの捻出が厳しいという事情があります。取引先による売掛金の支払いは、会社にもよりますが、数ヶ月かかるような遅さであれば、それまでに資金繰りが厳しくなる可能性が考えられます。
このような場合は、ファクタリングによって早めに売掛債権を現金化できれば、資金繰りの回復が見込めるでしょう。
借金をしたくない
会社によっては、借金を増やしたくない場合があります。借金を増やしてしまうと、返済が困難になる可能性が考えられるからです。
そのような場合は、ファクタリングがおすすめです。ファクタリングは借金ではなく、資金調達方法の一つだからです。したがって、ファクタリングを行ったとしても、借金として扱わないため、帳簿を汚さずに済みます。
赤字経営
ファクタリングを利用しないといけない理由として考えられるのは、赤字経営で資金繰りが厳しい状況の場合です。そのような状況であれば、借金をしたくないでしょうから、資金調達方法になるファクタリングがおすすめです。
ファクタリングは、売掛金を早めに現金化できるので、赤字のために払えなかった費用を払えます。払うべき費用を早めに払っておけば、取引先に迷惑をかけずに済むでしょう。
未回収リスクに備えたい
ファクタリングを利用しないといけない理由として考えられることの一つに、取引先の経営悪化による未回収リスクへの備えがあります。取引先の経営悪化が判明した場合、売掛金を払えない未回収リスクが考えられます。そのようなことに備えてファクタリングで資金調達を行うのです。
償還請求権なしのノンリコースのファクタリングであれば安心です。万が一取引先の倒産によってファクタリング会社に支払いができなくなった場合でも、支払った売掛金を返金する必要はありません。
受注が増えたため資金が追い付かない
受注が増えたため資金が追い付かないことも、ファクタリングを利用しないといけない理由になります。
たとえば、自社で製造している製品が人気になった場合、取引先から注文が殺到するため、材料費などをひとまず立て替えて製造しなければいけません。しかし、材料費などの一時立て替えが厳しい場合もあります。そのような時は、ファクタリングによって資金調達をすれば、材料費をすぐに支払えます。
事業展開のための資金がほしい
事業展開のための資金がほしい場合も、ファクタリングを利用しないといけない理由の一つになります。事業を展開していくためには、資金が必要です。しかし、すでに借金をしている場合などは、これ以上借金を増やしたくないものです。
その場合は、ファクタリングによって資金を調達できます。一時的にでも現金を調達できれば、事業展開のためにあてることが可能です。
融資が受けられない
融資が受けられない場合も、ファクタリングを利用しないといけない理由の一つになるでしょう。ファクタリングも融資同様に審査がありますが、融資の審査よりゆるいです。そのため、融資の審査で落とされても、ファクタリングの審査では通る可能性があります。
ファクタリング会社によっては、審査がゆるい場合があるので、審査の通りやすい会社を選びましょう。
ファクタリングの利用には審査が必要
ファクタリングを利用するためには、審査が必要です。ここでは、審査のために必要な物や審査が通らない場合などについて解説します。
ファクタリグ審査に必要な物
基本的にファクタリング審査を受けるために必要な物は、以下です。
登記簿謄本(法人の場合)
身分証明書(個人事業主の場合)
通帳のコピー
決算書(法人)
確定申告書(個人事業主の場合)
売掛債権を証明する資料
事業を証明する資料
税金や保険関係の資料
ただし、ファクタリング会社によっては、売掛金に関する資料と通帳のコピーのみの場合もあります。ファクタリング会社の求めに応じた書類を用意するようにしましょう。
審査が通らない場合もある
ファクタリング会社の審査に通らないのは、どのような場合でしょうか。ここで、考えられる通らない理由を挙げてみます。
売掛先が倒産の危機になっている
不良債権化している
必要書類がそろっていない
利用者が個人事業主である
利用者の財務状況が良くない
取り引き先からNGを出された
売掛金の支払いサイトが2ヶ月以上
このような理由で審査が通らない可能性があるので、お気を付けください。
ファクタリング会社によっては審査時間が短い
ファクタリング会社にもよりますが、審査時間が短く、最短2時間の場合もあります。お急ぎの場合はこのようなファクタリング会社を探してみましょう。
たとえば、オンラインによるファクタリングの場合、AIの仮審査を利用できるため、審査が早く終わる可能性があります。早めに売掛金を現金化したい場合は、オンライン型のファクタリング会社を選択することをおすすめします。
審査が通りやすいファクタリング会社もある
審査が通りやすいファクタリング会社もあるので、インターネットで検索してさがしてみましょう。
審査通過率90%以上のファクタリング会社の特徴は以下です。
・必要書類が2~4種類と少ない
・オンラインで申し込める
・リピート率が高い
・他社からの切り替え率が高い
このようなファクタリング会社であれば、審査に通りやすい場合が多いので、ファクタリングを利用しないといけない理由がある場合も助かります。
ファクタリングを利用しないといけない理由のまとめ
ファクタリングを利用しないといけない理由は、資金繰りが厳しい、借金を増やしたくない、融資を受けられないなどがあり、会社や個人事業主それぞれの事情が考えられます。そのような場合は、なるべく審査に通りやすいとされるファクタリング会社を選ぶようにしましょう。即日でお金を調達できれば、資金繰り悪化などのリスクに備えられます。