ファクタリングの具体例とは?ファクタリングのメリット・注意点も解説
ファクタリングをどのように利用すべきか迷う企業や個人は、多いのではないでしょうか。この記事では、実際にファクタリングを活用した具体例を紹介していきます。製造業・販売業・建設業などの具体例や悪徳業者の具体例です。ファクタリングを取り入れる場合の参考にしましょう。
また、ファクタリングの活用により、資金繰りが回復するメリットや、悪徳業者についても解説します。
目次
ファクタリングとは?
ファクタリングとは、ファクタリング会社に売掛債権を現金で買い取ってもらう資金調達法です。借金ではないので、信用情報に影響はありません。
取り引き先による売掛金の支払いまでに期間がある場合、従業員の給料が払えなかったり、材料費などの支払いが厳しくなったりします。そのような時に活用したい資金調達法がファクタリングです。
ファクタリングの種類としては、ファクタリング会社と利用者の2社間で行う2社間ファクタリングや、取引先も加わる3社間ファクタリングがあります。
ファクタリングの具体例
ファクタリングの具体例として、以下の業者による5例を紹介します。
・製造業
・販売業
・建設業
・情報システム業
・運送業
製造業:売上拡大になった
ある製造業の会社がファクタリンクの活用により、売上が拡大した具体例です。
食品の製造会社は、大晦日などの急な受注の対応のために多くの人材を雇用しました。しかし、その矢先、取引先の資金繰りが悪化し、売掛金の支払いが遅れるという事態に直面してしまったのです。従業員の給料の支払いや原材料費の支払いなどができなくなりました。
困り果てた社長は銀行に相談しましたが、過去にも数回融資を受けていたために聞き入れてもらえませんでした。そのような折、知り合いに教えてもらった前払いシステムがファクタリングでした。ファクタリング会社に相談したところ、簡単な審査と手続きで売掛金を早めに現金化できたのです。今では新しい取引先の資金繰りも回復し、売上拡大になりました。
販売業:スピーディーな対応で助かった
ファクタリング活用で、資金面が助かったという製造業の具体例です。ある販売業の経営者は、売上が拡大したにもかかわらず、元々の資金が乏しいために仕入れの支払いが困難でした。仕入れのみでなく、従業員への給料支払いもあり、途方に暮れていたところに知ったのがファクタリングの利用です。売掛債権をファクタリング会社に売却することで現金化が可能になるので、ぜひとも利用したいと思いました。
ネットで調べたファクタリング会社に問い合わせ、審査がスピーディーなことや現金化まで時間がかからないことを知りました。ファクタリングは銀行の融資と異なり、審査がスピーディーで売掛金の現金化までに時間がかかりません。さっそく申し込んで実行したところ、仕入れや従業員への給料の支払いがスムーズに行えるようになりました。
建設業:借入以外の方法がわかった
ファクタリングという今まで知らなかった借入以外の方法を利用でき、助かったという建設業の具体例です。
ある建設業の経営者は、売掛金が現金化できるまでに長くて半年かかるために、資金繰りが厳しいと思っていました。その時点では、早期に資金調達できるファクタリングの存在を知らなかったからです。資金繰りが悪化するたびに銀行で借金を繰り返していましたが、ついに追加融資を断られ困っていました。そのような折、偶然知ったのがファクタリングです。借金ではないので、審査に時間がかからず、早期の資金調達ができ助かりました。建設業の場合、強行なスケジュールや材料費の高騰により、手持ち資金の悪化などが懸念されることが多いため、早めの現金調達は助かるものです。
情報システム業:担当者に助けられた
ファクタリング会社の担当者に助けられたという情報システム業の具体例です。情報システム会社の経営者は、初めてのファクタリング利用で戸惑っていたところ、親切な担当者に丁寧な対応をしてもらい助かりました。書類の書き方など、どのような初歩的なことにもすぐさま対応してもらえます。そのため、今では困ったらすぐに相談しています。
また、スピーディーな対応で、さほど待たずに売掛金を現金化できたことで、キャッシュフローがスムーズになりました。経営が軌道に乗ってきたことは言うまでもありません。
運送業:提出書類が少なくて助かった
忙しい運送業者の具体例です。運送業は次から次へと入ってくる集荷に追われ、日々忙しいものです。ある運送業者は運用資金のために、ファクタリングを取り入れることを決めました。しかし、忙しさからファクタリング会社に提出する書類に目を通す時間がなく困っていました。
そのような状況下で、ファクタリング会社を選べば、提出書類が少なくて済むことがわかり、会社を選ぶようにしました。数あるファクタリング会社の中から、なるべく提出書類が少ない会社を選択したところ、提出書類の少なさに目を見張りました。この程度で済むならば、事業に集中できます。今後、資金繰りが悪化した時は、書類が少なくてOKのファクタリング会社に早めに相談しようと思いました。
ファクタリングのメリット
ファクタリングのメリットは多くありますが、ここでは具体例を踏まえた早期の現金化や信用情報を傷つけないことなどの4点をお伝えします。メリットを知っておくと、ファクタリングをより深く理解できるでしょう。
早期の現金化
ファクタリングは銀行の融資と異なり、早期現金化ができるので、資金繰りに困った企業や個人事業主などにとっては、ありがたいものです。たとえば、具体例にある販売業の場合、スピーディーな現金化のためにかなり助かっています。また、同じく具体例にある建設業も銀行融資を断られて困っていたところに、ファクタリングを導入して救われています。
どの企業や個人事業主にも言えることですが、資金が乏しくなってしまうと、原材料費の支払いや従業員の給料支払いが厳しい状態になります。支払いができなくなれば、取引先や従業員から反感を買ってしまうでしょう。最悪な状態を避けるためには早期の現金化が重要です。
信用情報が傷つかない
具体例の企業にもあるよう、借金を重ねると信用情報に傷がついてしまいます。信用情報が傷つくことは、今後の取引のためにも避けたいものです。
ファクタリングは借金ではなく、資金調達方法の一つなので、信用情報に大きな影響を及ぼしません。銀行融資を繰り返していた企業や個人事業主の皆様は、ファクタリングという手法に切り替えてみませんか。今後の信用情報のためにも助かるでしょう。
取引先に悪い印象を与えない
2社間ファクタリングであれば、ファクタリング会社と利用者側のみの取引なので、取引先に知られません。もしも、取引先への懸念がある場合は、2社間ファクタリングの選択をおすすめします。
ファクタリングを行っていることが取引先にわかると、悪い印象を与えてしまうことがあります。人によっては、ファクタリングを借金と誤解する場合があるからです。
一方、3社間ファクタリングの場合は、取引先を巻き込むので、取引先に知られたくないならば、避けるべきでしょう。
担保や保証人が不要なので助かる
ファクタリングは借金とは異なるので、担保や保証人は不要です。担保や保証人について、懸念がある場合は助かります。とくに具体例にもある建設業の会社のように、銀行融資を繰り返している場合は担保や融資がないファクタリングは助かるものです。
一方、銀行融資や消費者金融の場合は、担保や保証人が必要になります。保証人を立てる場合は、人間関係に亀裂が入る可能性が高いです。
ファクタリング利用の注意点
ファクタリングは便利で助かる資金調達法ですが、注意点もあります。具体例も踏まえながら、注意点について解説しましょう。
悪徳業者が存在する
ファクタリング会社には、悪徳業者が存在するので、気を付けたいものです。たとえば、ファクタリングを装った悪徳業者の存在があります。具体例を紹介しましょう。
資金繰りに困った個人事業者に近づき、偽の名刺を渡してファクタリング会社を装います。ファクタリングを行うかどうか迷っている個人事業者に、より良い条件を提示して勧誘し融資に導くという手口です。または高額な手数料を請求する手口もあります。
手数料が発生する
ファクタリングは、ファクタリング会社の儲けのために手数料が発生することを覚えておきましょう。手数料の額はファクタリング会社によって異なるので、ネット検索をしてなるべく安い手数料のファクタリング会社を探してください。
たとえば、ある会社の場合は1.5%~20%、別の会社の場合は1%~12%です。この場合、手数料のみでなく、取扱下限額、個人事業主が利用できるか否か、入金の最短日数などが異なります。
とくに具体例にあるような資金繰りが厳しい会社は、手数料に気を付けてファクタリング会社を選びたいものです。因みに2社間ファクタリングは、3社間ファクタリングより手数料が高めです。
危険性がある給与ファクタリング
給与ファクタリングは、国でも注意喚起されている危険性のあるものです。給与ファクタリングとは、会社から給与を受けとる権利をファクタリング会社が買い取って現金化する仕組みです。しかし、中には違法業者が存在したり、手数料が高額だったりするので、かなりの危険性をはらんでいます。以下で具体例を紹介しましょう。
恋人のプレゼントのために、お金を使い過ぎてしまったAさんは、給与ファクタリングを行いました。会社にバレずに資金を調達できるので助かると思ったからです。調達したお金は、滞っている家賃の支払いに充てようと思ったのです。しかし、余りに高額な手数料を取られてしまいました。
「ファクタリングの具体例とは?」のまとめ
ファクタリングの具体例としては、会社の資金繰りに困って売掛金を早めに現金化で調達した例、ファクタリング会社の適切なサービスで助かった例などがあります。その他、悪い例としては、悪徳業者や給与ファクタリングで高い手数料を取られてしまった具体例も存在します。
ファクタリングは借金ではなく、資金調達法なので、手数料などに気を付けて正しく利用しましょう。